03月20日: ソーシャル・エンタープライズ
social enterpriseという言葉がある。
「ソーシャル・エンタープライズとは、基本的に社会的な目的を持ったビジネスで、事業で得られた利益は、株主や事業主の利益を最大限に増やすためではなく、主にその社会的な目的のために、ビジネス或いはコミュニティーに再投資される。ソーシャル・エンタープライズは、幅広い社会問題及び環境問題に取り組むことで、あらゆる経済分野に影響を及ぼす。ソーシャル・エンタープライズは、強力かつ持続可能な、そしてソーシャルインクルージョンを実現する経済の創造において明確かつ重要な役割を果たす。」
出典:英国貿易産業省「社会企業-成功への戦略」( 2002 年)
有名な例をあげるとノーベル賞を受賞したグラミン銀行とか。
前置きが長くなりましたが私がソーシャル・エンタープライズ、それからソーシャルアントレプレナー(社会起業家)という言葉に出会ったのは三年ぐらい前。大阪でホームレスの自立支援のために、ホームレスだけが販売できる雑誌「ビッグイシュー」(もともとはイギリスで始まり世界各国に広がっている)の日本版を発行する会社を立ち上げたSさんを取材したときだった。Sさんは言っていた。「これからは『就』職ではなくて『創』職だ。」この言葉がずっと私の頭の中に強く残っていた。ホームレス支援も彼らに「施しをする」のではなく、一緒に働く。ビジネスの関係。ホームレスの人たちは住所がないため働けない、働けないからアパートが借りれない、という悪循環に陥っていることが多い。雑誌販売の仕事を得て、すごく充実した顔をしている人たちに何人も会った。「働くこと」が与える喜び、誇りについて考えさせられることの多い取材だった。

そして三年後、場所はカンボジア、職種もNGO職員へと転職した私が、またこの「ソーシャル・エンタープライズ」という言葉に出会った。カンボジアにはCEDAC(セダック)という全国的な大規模な農民組織のローカルNGOがあるのだが、この団体のかなり上の方の人たちの話を聞く機会があった。カンボジアは農業国でありながら、周辺国からの安価な野菜や米に押されて農民は窮地に追い込まれている。そこに一石を投じようとしているのがCEDACの様々な事業だ。プノンペンではCEDACの有機米や国内産の自然食品を売るお店(写真)を経営し、今度はCEDACと契約している有機野菜農家から買い付けた野菜を使ったレストランもオープンした。彼らが口にしていたのが「ソーシャル・エンタープライズ」という言葉。名刺にもそう刷られている。「長い間援助だけをしてきた僕たちは疲れてしまった。これからはソーシャル・エンタープライズを通して農家とはビジネスパートナーとしての関係を結ぶ」とレストランの責任者は言っていた。思わずビッグイシューのSさんを思い出した。カンボジアに来て同じ考え方の人とまた会うとは。。というかきっとこれは世界的な広がりなんだろう。

実はこのCEDACを含むプノンペンの視察、IVYの野菜出荷グループのメンバー12人の視察への同行だった。彼女ら以上に私にも刺激的な視察だった。村に帰ってふりかえりを行った後、私のスピーチの番が来た。(実は初スピーチ。)「有機野菜の販売は大きな可能性があります。これまでは農家としての成功を目指していたと思いますが、これからはぜひビジネスウーマンとしての成功を目指して下さい」と締めくくった。さてスバイリエンからどんな「ビジネスウーマン」が今後登場するであろうか。乞うご期待。(M)
「ソーシャル・エンタープライズとは、基本的に社会的な目的を持ったビジネスで、事業で得られた利益は、株主や事業主の利益を最大限に増やすためではなく、主にその社会的な目的のために、ビジネス或いはコミュニティーに再投資される。ソーシャル・エンタープライズは、幅広い社会問題及び環境問題に取り組むことで、あらゆる経済分野に影響を及ぼす。ソーシャル・エンタープライズは、強力かつ持続可能な、そしてソーシャルインクルージョンを実現する経済の創造において明確かつ重要な役割を果たす。」
出典:英国貿易産業省「社会企業-成功への戦略」( 2002 年)
有名な例をあげるとノーベル賞を受賞したグラミン銀行とか。
前置きが長くなりましたが私がソーシャル・エンタープライズ、それからソーシャルアントレプレナー(社会起業家)という言葉に出会ったのは三年ぐらい前。大阪でホームレスの自立支援のために、ホームレスだけが販売できる雑誌「ビッグイシュー」(もともとはイギリスで始まり世界各国に広がっている)の日本版を発行する会社を立ち上げたSさんを取材したときだった。Sさんは言っていた。「これからは『就』職ではなくて『創』職だ。」この言葉がずっと私の頭の中に強く残っていた。ホームレス支援も彼らに「施しをする」のではなく、一緒に働く。ビジネスの関係。ホームレスの人たちは住所がないため働けない、働けないからアパートが借りれない、という悪循環に陥っていることが多い。雑誌販売の仕事を得て、すごく充実した顔をしている人たちに何人も会った。「働くこと」が与える喜び、誇りについて考えさせられることの多い取材だった。

そして三年後、場所はカンボジア、職種もNGO職員へと転職した私が、またこの「ソーシャル・エンタープライズ」という言葉に出会った。カンボジアにはCEDAC(セダック)という全国的な大規模な農民組織のローカルNGOがあるのだが、この団体のかなり上の方の人たちの話を聞く機会があった。カンボジアは農業国でありながら、周辺国からの安価な野菜や米に押されて農民は窮地に追い込まれている。そこに一石を投じようとしているのがCEDACの様々な事業だ。プノンペンではCEDACの有機米や国内産の自然食品を売るお店(写真)を経営し、今度はCEDACと契約している有機野菜農家から買い付けた野菜を使ったレストランもオープンした。彼らが口にしていたのが「ソーシャル・エンタープライズ」という言葉。名刺にもそう刷られている。「長い間援助だけをしてきた僕たちは疲れてしまった。これからはソーシャル・エンタープライズを通して農家とはビジネスパートナーとしての関係を結ぶ」とレストランの責任者は言っていた。思わずビッグイシューのSさんを思い出した。カンボジアに来て同じ考え方の人とまた会うとは。。というかきっとこれは世界的な広がりなんだろう。

実はこのCEDACを含むプノンペンの視察、IVYの野菜出荷グループのメンバー12人の視察への同行だった。彼女ら以上に私にも刺激的な視察だった。村に帰ってふりかえりを行った後、私のスピーチの番が来た。(実は初スピーチ。)「有機野菜の販売は大きな可能性があります。これまでは農家としての成功を目指していたと思いますが、これからはぜひビジネスウーマンとしての成功を目指して下さい」と締めくくった。さてスバイリエンからどんな「ビジネスウーマン」が今後登場するであろうか。乞うご期待。(M)

奈穂 さんのコメント
私も今度、栃木の高校で「仕事について」ワークショップをすることになり、
ビッグイシュー取材を思い出してました。
大事なことは、場所や時間を越えて「続き」があるものだね。