
●世界ウルルン滞在記でコー島が取り上げられました!
→2003/7/13 カンボジア・夫と別れた女たちの村に…鷹城佳代が出会った。

プノンペン市から南へ約20キロ、メコン河の支流、バサック川に浮かぶ南北700m、東西1キロのお米のような形をした島、それがコー島です。元はたばこ栽培の盛んな農場でしたが、その後、収容所や再教育施設に利用され、現在はその中央部約7ヘクタールが、プノンペン市福祉局管轄の「ホームレス再定住センター」になっています。


カンボジアには現在12万人ものホームレス(路上生活者)がいると言われています。ほとんどが経済的に困窮し、農村から都市に流れ込んだ元農民の人達です。中には幼い子供を抱えた母子もいます。カンボジア政府が打ち出した「ホームレス再定住地化政策」の下、94年7月〜95年3月にかけて幼い子供を含む23の母子家族など86人が路上や福祉施設からこの島へ移されました。しかし、家も種も農具もない本当に一からの厳しいスタートでした。




そこで、国際ボランティアセンター山形では、郵政省国際ボランティア貯金や多くの市民の方々からの募金を得て、現地に駐在員や専門家を派遣し、カンボジア人スタッフや政府と協力して、コー島の人々の自立に向け、農業の指導を中心に設備の提供や医療教育などさまざまな支援を行ってきました。
女性が主な働き手という家族が大半で、労働力不足のため苦労も多かったのですが、徐々に栽培技術も向上し、潅漑設備や作物の種、苗なども普及し、当初の目標であった「まず自分達の食べる物を作れるようになること」はほとんどの家族が達成できるまでになっています。子供たちも全員、小学校へ通えるようになり、住民の顔にもゆとりや自信が見られるようになってきました。
ホームレスの再定住地支援は、カンボジアでは初めての取り組みで、このような成果をおさめたことにより、プノンペン市福祉局からも信頼を得、活動が現地の新聞に紹介されたこともあり、カンボジアでは有名な支援事業の一つになっています。
現在は、今後IVYの支援なしでもやっていかれるよう、自分達の問題を自分達で解決できるようになるための意識啓発のためのワークショップや、栽培技術を磨くための自主的な研究会の発足、村のリーダー育成などに力を入れています。

◆家庭菜園の普及◆モデル農場◆足踏み式ポンプの設置◆盛り土工事
まず自分たちが毎日食べるものを確保できるよう、各家庭の庭を洪水期にも水没しないよう盛り土をして、モデル農場での指導の後、種、苗などを支給し、家庭菜園の普及を行いました。また、足踏み式ポンプ(左写真)も全世帯に設置しました。

◆野菜作りのための循環型農業の指導◆潅漑設備の設置◆水利組合の発足
現金収入を得るため、各家庭に割り当てられた畑を利用して、野菜作りを奨励。できるだけお金をかけず多くの収穫ができるよう、堆肥や自然農薬の普及、輪作、混作の方法などを絵教材などを多用してトレーニングしています。また、乾季のために川から水を引くエンジンポンプを提供し、同時に管理者の養成を行い、現在は住民4名が維持管理と水使用料の徴収を行う水利組合を運営しています。
◆牛銀行◆鶏銀行
家畜飼育は数少ない現金収入の手段です。でも今までは最初の一匹目が買えないために始めたくても始められない状況でした。そこで女性たちはグループで毎月貯金をして子豚や雌鶏を購入。収入向上や、いざというときの蓄えにできるようにしています。
◆米作の奨励と指導
主食である米作の奨励と指導を行っています。天水に頼った農法であるため、まだ収穫高は安定しませんが、米を買うために多くの住民が出稼ぎを余儀なくされており、その何カ月分かでも自給できれば出稼ぎを減らすことができると考えるからです。
◆植林
土を肥やし、保水力を高め、また燃料や果実の採れ、しかも寿命の長い木約500本を植えました。
◆意識啓発のためのワークショップ
「協力」をテーマにそれぞれのグループが寸劇を発表。写真のグループは「耕作や種まきを協力しあえばいい」という場面を劇にした。
その他にもこのような支援を行いました。
◆医療支援◆衛生教育◆教育支援◆委員会の設立◆会計指導◆住民ミーティングの月1回の開催